道玄斎さんのコラム 27:道玄斎のノベルゲーム漫遊記



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●第二十七回「BGMを実作だ!」

 今回は、ちょっとした「実作」をやろうと思っているんだ。
 具体的な話のほうがわかりやすいだろうし、同好の士をふやしたい! という隠れた目的もあるんだよ。




■とにかくやってみよう!

 今回はBGMを作ってみるということなんだけど、最初っから「ピアノとストリングスが絡み合う荘厳華麗な楽曲」なんて作らないよ。

 そういうのは、腕前を磨いてからだね。
 そりゃ、誰だってそんな素敵な曲、作ってみたいよ。けど、物事には順序っていうものがあるし、いきなり難易度の高いものからチャレンジすると挫折しちゃうじゃないか。

 これはゲーム制作そのものでも同じことだよね。
 頭のなかには、自分が感銘をうけた「凄いゲーム」がある。けど、いきなりそれに匹敵するようなゲームを作れちゃうのは、極々一部の人だけ。

 もちろん、そのゲームを目標に! ということで頑張っていくのはいいんだよ。
 けど、「それを作りたい!」となると、色んな問題が出てくるんだ。


 だって、そういうゲームって、素敵な主題歌がついたオープニングムービーはついてるわ、立ち絵だって素材じゃなくてちゃんと絵師さんが描いてくれたものがついてたりするわ、スチルだってとっても素敵で、おまけにBGMまでオリジナルなんだぜ。

 ……で、実際に自分が作ろうとしてみるも、まずムービーが作れなくて困る。立ち絵も一枚絵も描けないから、そこでまたしても妥協。オリジナルのBGMも望めないので素材で妥協……。

 と、妥協だらけになってきて、いつしかモチベーションがなくなってしまうんだよ。
 そうやって挫折してきた人たちを、私はたくさん見てきているんだ。

 だから、まずはダマされたと思って、「とりあえず、出来るところから」やってみようよ!




■下準備

 なにごとにも、下準備ってのが必要だ。
 だから、まず、最低限の環境をととのえて欲しいな。

 最低限ってのは……


  ・DAW(フリーソフトで全然OK)

  ・音源(フリーのVstiで全然OK)

  ・そのDAWの最低限の使い方を学ぶ。


 と、こんなとこかな。
 さすがに、ソフトの使いかたから解説するのは、コラムの紙幅ではちょいキツい。
 なので、そこはネットで検索したりして、最低限の準備を整えてね。


 そうそう。
 DAWなんかはなんでもいいんだよ。フリーで人気なのは、Reaperというヤツだから、それを使えばいいね。

 Vstiは、いわゆる「音源」のことなんだ。
 これをダウンロードしてきて、DAWに組み込めば、そのDAWで音源を自由に使えるというわけ。

 もちろん、購入したDAWや音源があればそれに越したことないよ。

 ちなみに、今回は、「普通の曲ではあまり使わないような音」を使おうと思っているんだ。効果音……音楽ソフトでは「FX」なんていわれるような音を使ってみよう。

 だから、音源を集めるときには、ピアノとか普通の楽器のほかに、そういった音も集めておくれ。




■じゃあ、完成品から

 というわけで、まずは私がサラッと作ってみたものを、お披露目しよう。
 こんな音だよ。


 どうだい?
 え? 「曲じゃねー!」って?

 うーん、まぁ、たしかに「曲です!」とは言いにくいね。
 けど、単純な効果音とも違うだろうし、これも「曲」ということでいいじゃないか。

 一番最初の話にもどるけど、「曲」じゃないなら、作りやすい、そう考えたほうがハッピーになれると思うよ!




■どうやって作ったか

 さぁ、じゃあ、実際の作業工程を解説していこう!

 私が使用したのはFL STUDIO12というDAWだよ。
 私はこれが大好きで、BGMを作るときは、いつもこのソフトを使っているんだ。

 使用した音源は、FL STUDIOの付属音源のみ。


  ・Harmless(Reson FGという音とKeys Arp Itという音)

  ・MiniSynth(Keys Blobfishという音)

  ・DM-AGO(これはサンプル音源)


 これだけだよ。
 あら……音源でいったら3つしか使ってないや……。
 しかもプリセット(ソフト内部に組み込まれている、元から入ってる音色)しか使ってないという、手の抜きようだよ。

 けど……それだけでも、このくらいだったらすぐに出来ちゃうんだ。
 どうだい? やる気出てきたでしょ?


 さて、まず、曲の「核」となる音を探そう!
 サンプル曲の場合、最初っから最後まで鳴っている「でろでろでろでろ?」って音(これがReson FG)だよ。

 打ち込みの画面では、こういう風になるね。


 


 こうやって、頭から終わりまで、ずっと一定間隔で音を鳴らしているんだ。
 だって、曲の「核」だからね。


 もう、この「でろでろ」を一定間隔で鳴らしているだけでも、結構それっぽい音になってるんだけど、もう一押ししてやりたいよね。


 というわけで、「ご?ん」って音も入れてやったよ(これはDM-AGOだよ)。


 


 ポイントは、5小節目から「でろでろ」の音と少しズラして、やっぱり規則的に鳴らす、ということ。

 これで「でろでろ」と「ご?ん」の2つの音を使ったわけだけど、「ご?ん」のほうは少し音を加工しているんだ。より不気味な雰囲気が出るようにね。

 けど、それがめんどくさいと思うなら、それはそれでいいんだよ。
 こういう音の加工は、また別の技術だから、興味がある人や色々ためしてみてね。


 さて、これで「でろでろ」と「ご?ん」の二つが鳴り響く不気味な音が出来たけど、なんとなく物足りない気もするね。

 たぶん……メロディ……というとおおげさだけど、そういうものがあったほうがよさそうだね。気味が悪い音をチョイスしてメロディを打ち込んでみよう!


 


 こうやって13小節目から、メロディっぽいなにか(Keys Arp Itの音)が鳴るようにしてみたよ。

 え? 今までは単に規則的に音を張ればよかったのに、ここに来てメロディなんてきいてない、って?

 まぁ、そういいなさんな。
 これも、なにか深い意図があっての打ち込みじゃないんだ。

 「なんとなく、こんな感じで音を置くと気持ち悪さがでるかなぁ?」と、せいぜいそのくらいなんだよ。

 そりゃ、「規則的に頭から後ろまで並べる」に比べると、多少高度かもしれないけど、テキトーそのものなんだ。


 最後に、ちょいとしたフレーバーで、Keys Blobfishの音を2箇所に置いて(これもテ キトーに置いた! これは画像省略してもいいよね)……はい、完成!




■よく考えてみると……

 気づいたかい?
 そう、私は一度も「ド」とか「レ」とか、そういう言葉を使ってないんだ。

 「でろでろ」も「ご?ん」も、「自分が好きな響きを持ったところに置いただけ」で、「ドレミファソラシド」のどれにおこうかな? なんて考えていなかったんだよね。

 これが、ちゃんとした「曲」ならそうはいかないよ。
 テキトーに置いてしまうと、音と音がぶつかって不協和音になってしまうんだ!

 これは、音階がハッキリしない「効果音的な音」の場合に使えるテクなんだ。
 効果音的な音であれば、どのように鳴らしても、音と音はそんなにぶつからない。ただし、メロディ的な部分を複数作ってしまうと、それはぶつかってしまう可能性があるから、メロディは1個だけにしている、というわけ。


 もちろん、「でろでろ」でも「ご?ん」でも、途中で音の高さを変えたりしてもいいんだよ。
 けど、今回はあえてそうしなかったんだ。

 一番大きな理由は、「ループしやすいから」というもの。
 つねに、同じ高さの音が、一定の間隔で鳴っているんだよね? だとしたら、ゲームで使うさいに、ループがスムーズにいくじゃないか。

 サンプル曲は45秒だけれども、ゲームに組み込めば自然にループされるから、曲そのものは短いんだけれども、ゲーム内では実際の尺以上に長く聞こえるんだよね。




■まとめ

 どお?
 こんな感じなら、作れそうな気がしない?

 お気楽に、テキトーにやってやれば、このくらいはすぐに作れるんだ。
 一応、今回のサンプル曲では、エフェクトをかけたりはしているんだけど、それを抜いても、全然、ホラー的な気持ちの悪い音になってるよ!


 まずは、簡単に出来そうなところからやってみる。
 そうやって試行錯誤しているうちに、レベルアップしたり、あるいはやりたいことが増えてきたりする。

 そうしたら、今度は本を読むなり、もっと奥深い作曲の世界に入っていけばいいんだ。
 今回のコラムが、皆様の「はじめの一歩」として、お役に立てることを願っています。


 それじゃ、またね。

(つづく)




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